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執筆者の写真下之保木材

SIMPLENOTEde家づくり

7.割安感に隠れた裏側を冷静に見る








例えば、1つ400円の商品が2つ必要となり

買い物に行ったところ、

3つ買うと1000円という特価売りをしていたら、

思わずその割安感に飛びついてしまいませんか?

しかし、余分に買った

もう1つをずっと使わなかった場合、

それは200円の損失を出してしまった

ということですよね?

また、同じ食品でも、

お店によって価格設定が違うこともあれば、

日によって価格設定が違うこともあるため、

少しでもお得な買い物をしようと、

わざわざお店をハシゴしてしまうことはないでしょうか?

しかし、その場合も、

100円お得な買い物をするために、

100円以上ガソリンを余分に使ってしまったとしたら、

決してお得な買い物をしたとは言えないですよね?

こんにちは。

SIMPLENOTE

関スタジオの川島です。

このような価格のトリックは、

私たちの冷静な判断力を鈍らせてしまうのですが、

家づくりにおいても、同じように価格のトリックが、

私たちの冷静な判断力を鈍らせ、

逆に高い買い物をさせてしまいます。

例えば、中庭がある延床面積

25坪の平屋を建てるとしたら、

その家の坪単価は、消費税まで含めると、

引渡し価格で約75〜80万円になります。

(中庭は延床面積には含まれませんが、

中庭の工事費用は価格には含まれます)

他方、中庭がある延床面積

30坪の平屋を建てるとなると、

その家の坪単価は約70〜75万円となり、

先程よりも5万円ほど坪単価が安くなります。

もちろん、全く同じ条件で

家を建てると仮定して、です。

つまり、坪単価は、

家の面積が小さくなればなるほど割高となり、

家の面積が大きくなればなるほど割安となる、

ということなのですが、

坪単価に判断の比重を置いてしまうと、

大切なことを見落としてしまいやすくなります。

25坪の家は、

坪単価は75万円するかもしれませんが、

家の総額は1875万円です。

それに対して30坪の家は、

坪単価は70万円と、25坪の家に比べて

5万円安くなるかもしれませんが、

家の総額は2100万円と225万円高くなります。

この場合、あなたが家に掛けていい予算が、

1900万円だったとしたら、

あるいは、あなたにとって

充分な広さが25坪だとしたら、

わざわざ予算を上げてまで、

家を大きくすべきではありません。

もし225万円予算が上がったとしたら、

そして、その上がった予算を

住宅ローンでまかなうとしたら、

さらに金利が加わることになるので、

あなたの予算は270万円も上がります。

そして、これはつまり、

あなたが家以外のことに自由に使えるお金が

270万円減ったということでもあります。

また、割安感とは違う話になりますが、

土地に関しても、

無駄に広い土地を購入するべきではありません。

というのも、

あなたにとってちょうどいい土地の広さが、

50坪であるにもかかわらず、

ただ広い方が良さそうだという理由で、

60坪の土地を買ってしまったとしたら、

その10坪分出費が増えてしまうからです。

もし坪単価が20万円だとしたら、

200万円予算がアップしてしまうことになるし、

金利まで含めると、

240万円予算がアップしてしまうことになります。

しかも、土地の場合は、

その増えた面積分、

“庭”の工事予算までもアップしてしまいます。

その上、家が大きくなれば、

その分電気代も高くなりやすいし、

家も土地も広くなった分、

固定資産税も高くなってしまうことになります。

つまり、イニシャルコストだけじゃなく、

生涯払い続ける2つのランニングコストまでも

高くなってしまう、というわけです。

家づくりをする時は、

どうしても金銭感覚が麻痺してしまうし、

かつ、家づくりにかける強い想いが勝ってしまうため、

いとも簡単に予算を上げてしまいます。

ですが、その上がってしまった

予算のしわ寄せは、遅かれ早かれ、

確実にその後の暮らしにのし掛かってきます。

ですから、目先の割安感に惑わされないよう、

また、金銭感覚が麻痺しないよう、

常に冷静に予算とのバランスを見ながら、

家づくりを進めていただければと思います。

それでは、、、

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