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執筆者の写真下之保木材

7.家づくりの前提を見直す

更新日:2022年8月29日

づくりをしていると、

知らない間に常識や当たり前が

たくさんアンカリングされていきます。

その代表的なこととして、

「部屋は南につくり、

部屋じゃないところは北につくる」

という常識がありますが、

では、このルールに則って間取りを考えると、

一体どんな家になるのでしょうか?

こんにちは。

SIMPLENOTE

関富加スタジオ上原です。


ということで、

土地の向きごとにどんな家になるのか?

それぞれ考えていってみますね。

✔︎土地が北向きの場合

土地が北向きの場合

家の正面が北になりますが、

部屋以外を北につくると

家の正面が不細工になってしまいます。

理由は水回りが北にあることによって、

窓と換気扇が北面にたくさん出来てしまうこと、

かつ階段が北にあることによって

中途半端な位置に窓が出来てしまうことです。

しかも、外壁の汚れは

窓や換気扇を原因として発生する上、

直射日光が当たらない北面は

なおのこと汚くなりやすいので、

経年とともにより不細工になっていってしまいます。

外壁の塗り替えの周期も早まりかねないですしね。

✔︎土地が南向きの場合

土地が南向きの場合、

家の正面には大きな窓がたくさん出来ます。

すべての部屋が南に配置されるからです。

結果、間取りが全部分かってしまいます。

また家の中も外から丸見えになってしまいます。

さらに台風の時に一番強烈に風が当たることになります。

なので、これらの問題を解決するために

外構工事(庭)により多くのお金をかけることになり、

大きな窓にカーテンが必要となり、

大きな窓にシャッターが必要になります。

要するに、悪い防犯性とプライバシー性、

そして低い安全性をカバーするために、

余分なコストをかけざるを得なくなってしまう

というわけです。

✔︎土地が東・西向の場合

土地が東向きと西向の場合、

南に部屋を配置しても正面である道路から

部屋の中が丸見えになりにくいし、

水回りや階段が北にくれば

見た目も悪くなりにくかったりします。

しかし、これらの土地の場合、

土地の間口が広くないと

せっかく南に大きな窓をつくっても

そこにほとんど光が入ってこない、

という最悪の現象が起こります。

(これは北向きの土地も同じですね)

また、それに加えて

リビングから見える景色が前の家の裏側(北側)なので、

外構工事によってこの問題を解決しておかないと、

最悪の景観の中で暮らし続けないといけなくなってしまいます。

(これも北向きの土地も同じです)

✔︎これらの問題の解決策

このように、

この常識を前提に間取りを考えてしまうと、

どんな土地でも暮らしていく上で

なんらかの問題を抱えることになるし、

この前提ありきでは

これらの問題に対するいい解決策はありません。

では、どのようにすれば

これらの問題は解決出来るのか?

その答えはごく簡単で、

「この前提を頭から消し去ること」です。

要するに「部屋は南で部屋以外は北」

という概念を取っ払えばいいんですよね。

そうすれば自ずと解決策は出てきます。

北向きの土地であれば、

北に水回りや階段を配置しなければいいだけの話だし、

南向きの土地であれば、

南に全部の部屋をつくらなければいいだけの話ですからね。

例えば、階段というスペースは

吹き抜けになっていることから

とっても光が採りやすいのですが、

仮に南にくっついて家が建っていて、

充分な光がリビングに採れそうにないのであれば、

あえて階段を南につくり

吹き抜けとなっている高い位置から

光を入れてやるようにすれば、

それだけで自ずとリビングは明るくなります。

なのに、階段は南につくるものじゃない

という考えに固執してしまえば、

その解決策を自ら潰してしまうことになります。

また、あなたが洗濯物を室内干しするのであれば、

脱衣室を北ではなく、

南につくったほうがいいと思いませんか?

北では確実に日光が当たらないし

風通しも悪いのに対し、

南であれば日光もガンガン当たるし、

風通しもいいでしょうからね。

なのに、そのスペースを

南につくるなんてもったいない

という固定概念にこだわってしまうと、

これまた自らベストな解決策を

潰してしまうことになります。

ということで、土地に合わせた

ベストな間取りを完成させ

そこで超快適な暮らしをしていくために、

まずはこの代表的な固定概念を

頭から取っ払っていただければと思います。

これだけでもより理想的な

間取りが出来上がるはずですからね。

それでは、、、












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